ロゴ

COLUM

コラム

時計の日常のお手入れ方法

2021/05/07

日頃のメンテナンスの重要性

腕時計は精密機器なので内部のムーブメントに関しては専門的な知識・技術がないとメンテナンスはできません。
ですが、時計は肌に直接触れるものであり、サビや汗に強い素材を使っていても使用していれば外装部分に汚れが生じてきます。
裏ブタの周辺や金属ブレスの隙間など細かい部分には特に汚れが溜まりやすいです。
そのまま放置してしまうとケース本体やブレスレットからサビが発生してしまいますし、内部にも汚れが入り込んでしまうこともあります。
日頃から手入れを行うことでそういった危険を防ぐことができますし、時計をきれいな状態で保つことができます。

手入れの方法

ではどのようにして手入れをしていくか?ですが、
基本的には週に1回程度、しっかりと汚れを落として拭いてあげるだけでOKです。
簡単に行えるメンテナンスの仕方を順番に紹介していきます。

①ブラシで汚れを落としていく

ブラシは裏ブタやリューズ、プッシュボタンの隙間、金属ベルトなどの細かい部分に使用します。
ブラシとして使用するのは歯ブラシで構いません。柔らか目のものを使用すれば時計にキズが付くことはほとんどありません。
外装部分は汗や水気などの影響で汚れが溜まりやすいのでこまめに手入れすることをお勧めします。

②ブロワーやエアースプレーで汚れを飛ばす

固着していないホコリや汚れはブロワーやスプレーで飛ばせます。
歯ブラシで落とした汚れが落ちきらずにそのまま残っていることもあるため、歯ブラシで汚れを除去した後に使用すると良いです。

③クロスで拭き取る

腕時計のケースやベゼル、ベルトを拭くのに使用しますのでマイクロファイバークロスと呼ばれるクロスが便利です。
非常に細かい繊維でできており、吸水性も高いので時計にキズを付けずに汗や汚れを拭き取ることができるのでお勧めです。
時計を外した際に軽く拭き取る程度だけでも良い状態を保てますので、毎日拭き取る習慣をつけましょう。

手入れの際の注意点

腕時計の手入れを行う上で注意する点があります。

強くこすり過ぎない

ブラシやクロスで力任せに汚れを取ろうとすると危険です。
外装部品はデリケートなパーツですので思わぬ力が加わって破損させてしまう可能性があります。
また、金属部分にも余分な力が加わり、線キズが入ってしまうこともありますので注意しましょう。

調子が悪い場合は無理をしない

これは手入れに限らず言えることですが、リューズやプッシュボタンの調子が悪い場合は動かすのは危険です。
無理に動かそうとすると破損してしまう可能性があります。
違和感を感じた場合は手入れよりも時計修理店へ持ち込んで見てもらうことをお勧めします。

絶対にNGな手入れ・保管の方法

腕時計の手入れの方法を解説しましたが、反対にやってはいけないこともあります。

①時計を水で洗ってしまう

腕時計には、防水機能を備えたものがあります。
しかし「防水機能があるから」と言っても腕時計を直接水で洗うのは避けたほうが良いです。
蛇口から出る水圧は思っている以上に強く、時計が元々備えている防水性能を超えてしまうことがあります。
水が入ってしまった場合は無条件でオーバーホールが必要になりますので注意しましょう。

②スマートフォンやパソコンの近くに保管する

磁気帯びについては前に述べた通りですが、パソコンやスマートフォン等の機器類には注意しましょう。
重度の磁気帯びはオーバーホールが必須になりますので要注意です。

数年に一度は内部のメンテナンスを

腕時計は日頃の手入れをしつつ、定期的に内部のムーブメントのメンテナンス(オーバーホール)を行えば安定した状態で長く使っていくことができます。
機械式時計は3~5年に一度、クォーツ式時計は4~5年に一度のオーバーホールが推奨されていますので内部のメンテナンスも忘れることのないように依頼しましょう。