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コラム

機械式時計とは?

2021/05/04

機械式時計の特徴

機械式時計はゼンマイを動力源とした時計のことで、ゼンマイを巻き上げることで動作します。
イメージとしてはおもちゃのチョロQが近いかもしれません。
ゼンマイの力を伝える複数の歯車や時計の精度を調節するテンプなど、非常に多くのパーツが組み合わさってできています。
また、機械式時計は「手巻き」、「自動巻き」に分類され、それぞれ特徴があります。

手巻き

手巻き式は名前の通り、手動でゼンマイを巻き上げる方式の時計です。
自動巻きと比べても薄型のモデルが多く、設計もシンプルなのでメンテナンス費用も抑えられる点はメリットと言えます。
ただ、巻き上げを行わないと時計が止まってしまうため、使用する前に毎日巻き上げを行うことが必須となります。

自動巻き

自動巻きはローターと呼ばれる回転錘の動きによって自動で巻き上げを行ってくれる時計です。
日常的に着用していれば、ローターによって自動でゼンマイが巻き上げられるため、手巻き時計のように毎日巻き上げを行う必要がありません。
近年では薄型の自動巻き時計も出ているので、機械式時計=自動巻きが主流となっています。

機械式時計のよく起こるトラブル

①時計の大幅な遅れ、進み

機械式時計は、クォーツ時計ほど精度が高くないため長期間時間を調節せずに使用していると時間のズレが発生します。
一般的な機械式時計は1日で-10~+20程度のズレが生じます。
※厳しいテストをクリアしてより誤差の少ないムーブメントを搭載しているブランドもあります。

上記よりも大幅に時刻がズレている場合は、内部の不具合や磁気帯びの影響が考えられます。
機械式時計もクォーツ時計と同じように磁気の影響は受けてしまいます。
1時間で数十分単位で時刻のズレが出ている場合は磁気帯びしてしまっている可能性が高いです。

磁気帯びも含め大幅な時刻のズレはオーバーホールでないと改善されないケースが多いので注意が必要です。

②すぐに時計が止まってしまう(翌朝には止まっている)

自動巻きの不具合として多く相談を受けるのがこの症状になります。
これは巻き上げが不足している場合が多く、デスクワーク中心の方によく見られる症状です。
時計を動かす場面が少なく、着用していても実際は巻き上げが行われていない状態ですので意識的に腕を動かす習慣をつけるか手動でゼンマイの巻き上げを30回~40回程度行ってあげることで改善されることがあります。

それでも改善されない場合はゼンマイ切れ(途中で切れてしまっている症状)や内部パーツの油劣化、ローター本体の不具合の可能性もありますのでオーバーホールが必要になってきます。

まとめ

簡単ではありますが、以上が機械式時計の特徴とよく起こるトラブルの一部解説となります。

機械式時計はメンテナンスにある程度の費用はかかりますが、その分愛着も湧きやすいですし、しっかりメンテナンスをしていけば長い年月使用することができます。
高級ブランドになりますとメーカーそれぞれのこだわりも詰まっていますのでそういった面を楽しむのも機械式時計の良さと言えます。