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コラム

時計の部分修理

2021/06/12

時計を何年も使用していると、外装に傷が付いたりリューズやプッシュボタンが破損したりしてしまうことがあります。
また、スマートフォンやタブレット、PC等の電子機器の近くに時計を置くと磁気を帯びてしまい、性能に影響が出てしまう可能性もあります。
状態にもよりますが、そういった場合でも修理専門店やメーカーで部分的な修理で対応できることがあります。

部分修理の方法

修理専門店やメーカーによりそれぞれ基準は分かれると思いますが、部分修理は一般的には外装研磨仕上げ(ポリッシュ)、外装の洗浄、磁気抜き(脱磁作業)、リューズ・プッシュボタン・ガラスの交換又は修理、バンドの修理などのことを指します。

・外装研磨仕上げ(ポリッシュ)

基本的には内部に干渉せずに作業が行えるので研磨仕上げだけの依頼を受けてくれる修理店は多いです。
ただ、研磨仕上げのみの依頼だと技術料や手数料を取られてしまう場合がありますのでよく確認した方が良いです。

逆にメーカーは本国の基準等があるのでオーバーホールとセットでなければ受けてくれないところがほとんどです。

・外装の洗浄

これも内部に干渉することがなく、作業としても比較的簡単に行える作業です。
ただ、ケース本体はムーブメントを出して洗浄を行わないといけないので、ブレスのみの洗浄(ケースは軽くブラッシングする程度)で受けている修理店が多く、メーカーでは洗浄だけのサービスはほぼ行っていないです。

・磁気抜き(脱磁作業)

こちらも消磁器を備えている修理店であれば簡単に行える作業ですが、重度の磁気帯びの状態だと消磁器だけでは脱磁ができない場合があるのでその場合はオーバーホールが必要になります。

メーカーでは洗浄と同様、脱磁だけの作業はほとんど行っていないです。

・リューズ・プッシュボタンの修理、交換

リューズやプッシュボタン、ガラスは外装部品になりますので衝撃等の影響で外れてしまったり、破損してしまう可能性が比較的高い箇所になります。
外装部品が入手できるブランドであれば交換ができるので部分修理ができますが、外装部品が入手できない場合はメーカーでの修理が必須となってしまいます。

また、状態が悪く、内部のムーブメントに影響を及ぼしている場合は部分修理が行えず、オーバーホールが必要になる可能性があることも知っておくと良いです。

・バンドの修理

バンドの修理は本体とは別の部分になりますので修理はしやすい部分ですが、状態によっては部分修理ができない場合もあります。
バンドのピンが抜けた程度であれば問題ないですが、ブレスの駒がバラバラになったり切れてしまっていたりする場合は予想以上に修理費用がかかる可能性もあります。

まとめ

以上、部分修理について簡単に説明しましたが、部分修理とオーバーホールには違いがあるということを知っておいた方が良いです。

部分修理は、主に外装部品(ケースやバンド、ガラス、リューズなど)を部分的に修理することを指します。
あくまでも発生している不具合の修正・交換のみが目的ですので保証ができないということが前提になります。

それに対しオーバーホールは、時計の内部修理を包括して行うことを指し、ムーブメントの不具合修正、部品交換を目的としています。
特にムーブメント部分は細かな部品が多く、他の部品と連動をして動作しているため、特定の箇所のみ修理することができません。

オーバーホールと一緒に不具合のある外装部品も修理することで「トータルで修理をした」ということになりますので保証を出すことができます。(メーカーではコンプリートメンテナンスという呼び方になります)

ユーザーの方々もこういった知識を持っておいて損はないと思いますので是非覚えておいてください。